しいて現代人のために譬えるならば、御本尊は「タイムマシン」です。
祈りは三世、つまり過去にも届きます。そうでなくては先祖故人に功徳を回向できなくなってしまいます。
無始無終の法たる南無妙法蓮華経を信じ唱えるあなたは、時間を超越しているのです。
日蓮仏法では、三世の仏すなわち過去仏も南無妙法蓮華経如来(日蓮大聖人)の弟子と説きます。釈迦も天台も文底からは蓮祖の弟子となります。
鎌倉時代以前の仏も、蓮祖の弟子となるなんて、凡夫には矛盾にしか見えません。
分かりやすく言うと、蓮祖はタイムマシンを発明して正像にタイムスリップし、釈迦天台に成仏の法を説いたと考えてください。蓮祖だけが時間に縛られず、三世を自在に移動できると考えてください。
南無妙法蓮華経は過去をも変えられる。この原理がないと、そもそも宿命転換はありえません。
末法には、久遠元初以来成仏の因を持たなかった最悪の(笑)衆生が生まれてきます。通常であれば、因果応報の原理により、未来においても永遠に不成仏が決定しています。
そこを、
久遠元初まで時をさかのぼって、無理やり一生成仏の因を植え付けるのが、因果一念の南無妙法蓮華経なのです。
時に縛られた釈迦仏法にとっては「反則技」ですが、時を超える日蓮仏法にとっては造作もないことです。
ゆえに南無妙法蓮華経のみが、宿命転換を実現できるのです。