池田会長講演集第3巻より
学会員の個人個人の政党支持は、従来通り自由であります。
ただし、このことは、同時に政治の次元、イデオロギーの次元の問題で、学会内部をかく乱し、人々の信仰を濁らせ、組織を破壊する行為は、許されないことも意味します。
和合層の団結は、どこまでも守らなくてはならない。これを乱す行為に対しては、除名などの措置をとるのもやむをえない
ここに、学会が早期から政治にかかわらざるを得なかった事情があります。
当時の政界は保革に別れて激しく対立していました。学会員の中には、自民党員も社会党員も共産党員もいます。もちろん幹部に選ばれることもあったでしょう。
そうした幹部たちが、それぞれの支持政党支援のために学会組織を利用し、会員を動員し始めたら、組織はバラバラになってしまいます。
あるいは、最初から政治利用(のっとり)を目的としてエージェントが入会してくることも考えられます。
たとえ無所属であっても、中心者が出馬するとなれば、組織ぐるみの応援になることは必然です。
こうした混乱を防ぐためにも、公明党支援という「防波堤」が、会員和合のために必要であると、師匠は判断されたのでしょう。
もちろんそれが最善だったと断定するわけではなく、政治的混沌が続いていた当時の日本における窮余の策だったということです。
いずれは公明党も独り立ちし、学会員にも自主投票の時代が訪れるはずです。
しかしそうなった場合でも、学会の組織を利用して他党の候補支援を行うことは、永遠に許されません。
巨大な票田である学会を利用したい勢力は、いくらでもいるのですから。