若き日の日記1960/1/10より
レーニンの、54歳での革命への生命力には、驚くとともに敬愛を感ずる。
その思想の善悪・高低の次元は別として。
ともかく、主義主張を貫く人に見習うべきであろう。
後に、やはりレーニンを敬愛していたゴルビーと対話を重ねることになったのは、奇縁といえましょう。
先生はのちにアレキサンダー大王の小説も執筆されていますが、彼は侵略者であり、大殺戮者の面も持っています。ナポレオンも同様です。
いわゆる小乗戒の視点からすれば、彼らは決して褒めてはならない存在です。
にもかかわらず、先生はこうした英雄たちへの敬愛を隠そうとされませんでした。
歴史には、評価が大きく分かれる偉人が数多く存在します。
スターリンでさえ、ナチスを破った英雄と見ることもできます。
ヒトラーでさえ、その経済政策は先駆的だったと評される場合があります。彼は生真面目な性格で、不眠不休で働くために覚せい剤を常用して中毒となっており、その副作用で妄想を抱いて暴走したとする説もあります。
人間である限り、不完全なのは、仕方ないのかもしれません。また、短絡的に一面的な評価を下すことは慎むべきです。
南無妙法蓮華経が根底にあれば、絶待妙の力用により、そうした人物の教訓も正しく活かしていくことができるのです。