新・人間革命「開墾より」
必ず、誰かが責任を持つことです。
すべて中心者が1人でやっていると、活動が多面的になればなるほど、行き詰ってしまうものです。
「中心者が一切の責任を持ってすべてやり切る」といったら、いかにも強信にも思えますが、それなら最初から組織は要りません。下等な根性論です。
あなたがどんなに優秀でも、人間には1日24時間しか与えられておらず、個人の仕事量には必ず限界があります。
そもそも、中心者に依存したワンマン組織では、彼が動けなくなっただけで、組織全体がフリーズしてしまいます。それはかえって無責任です。
ラインの長が「折伏」の結果に責任を持つのは当然です。しかしそれ以外の活動については、可能な限り責任を分担し、特定個人に負担が集中することは避けなくてはいけません。
とはいえ、組織の単位があまりにも小さすぎると、先生の指導も理想論で終わってしまいます。
軍を分割しすぎれば、あっという間に各個撃破されてしまうのは、古今を問わず戦場の常です。
組織が組織として機能するには、まず適正な規模であることが大前提なのです。
戦後、婦人部が広宣流布を主導できたのは、単純に組織規模が他の三者より大きかったからでしょう。
女子部が婦人部と統合して女性部となったのは、方向性として全く正しいといえます。
学会再生のカギは、何よりまず、分割しすぎた組織を統合することです。
現場の、実際の活動家数に即した組織編制でなくては、真剣勝負の役に立ちません。
師弟を叫ぶだけで、具体策を何も出さないのは、真剣でない証でしょう。