法華経の智慧より
(不老不死とは)「老いない」「死なない」ということではない。
そんなことになったら、ただでさえ人口問題が深刻なのに、大変なことになってしまう(笑い)
「老苦」「死苦」がないということです。
名作医療マンガ「ブラックジャックによろしく」には、
「死が敗北なら、人間は負けることしかできない生き物なのか」
という、究極の問いがあります。
本来、死は人生の完成であり、「勝利」だったはずです。
死の、本来の理想を見失い、永遠に生き続けようとあがくところに、現代人の迷いの根源があります。
なぜなら、どんなに医学が進もうと、全員が永遠に生きることは不可能だからです。
絶対に不可能な理想を追い続けることは、「必ず負ける戦」に人生を捧げるようなものです。
人は全て「悔いなき臨終」の準備を忘れてはならないのです。
不老不死とは、実は、「絶えることなく青年リーダーが登場し続けること」を意味しているのです。
青年育成と世代交代が円滑に続く限り、その社会組織は永遠に老いず、死ぬこともありません。
個人の次元で言ったら、
「青年リーダーを育て切る」ことが、不老不死の実現となります。
戸田先生は晩年、水滸会や華陽会、さらに学生部の代表も自ら訓練育成し、自らの全てを青年たちに継承しました。
それは、組織の拡大以上の「生き甲斐」だったはずです。
成仏するには、後継の青年が不可欠なのです。だからこそ、仏は必ず青年を尊敬します。
師は、弟子の中で永遠に生き続けるのです。
先臨終の事を習うて後に他事を習うべし
妙法尼御前御返事