池田大作全集74 110頁より
御本尊には、仏界の代表である釈迦如来、多宝如来から、地獄界の代表である提婆達多まで、十界の代表が全てお認(したた)めである。
御本尊に勤行・唱題する時、私どもの生命の善悪の力も、すべて「本有の尊行」としての働きを始める。
「地獄界」の苦しみの生命も、「餓鬼界」のつねにハングリーでいる生命も、「修羅界」のゆがんだ怒りの生命も、すべて自分自身の幸福と価値を創る方向に働いていく。
自らの中に悪の生命がなければ、悪人の心を理解できず、結果として悪人を救うことはできません。
したがって仏は必ず悪の生命を抱いて生まれてきます。
われわれは誰もが末法の凡夫なので、煩悩まみれなのは当然です。
それは願って背負ってきた宿業であり、恥じる必要はありません。
あなたは、御本尊の偉大さを証明するために生まれてきました。その使命を信じて、お題目を唱え抜くことです。