熱原法難とは、時の最高権力者が無実の罪で一般庶民を私邸に監禁し、自ら拷問を加えるという、世界史上にも例を見ない陰湿な人権弾圧です。
平左衛門尉が、いかに自らに屈しない日蓮一門を憎んでいたかがうかがえます。
さらに驚くべきは、最高権力者と直接対決した平凡な庶民たちが、誰一人として拷問に屈しなかったことです。
平左衛門尉にとって、たかが庶民1人すら従わせられなかったことは、人生最大の屈辱だったでしょう。
この時、熱原農民たちの胸に、傲慢な権力者の「庶民いじめ」に対する正義の怒りが爆発していたことは、間違いありません。
彼らはただ、日本の片隅でささやかに生きていただけの、平凡な庶民でした。
素朴な庶民に濡れ衣を着せて拷問を加え、心の尊厳である信仰まで奪おうとするとは、悪魔ですら思いつかないでしょう。
熱原農民たちは、「人間の権利」「人間の尊厳」を守り抜くために、全ての人間を代表して、最高権力者に立ち向かったのです。
これは「人類史上最大の偉業」です。
熱原法難は近い将来必ず、世界中の教科書で教えられることになるでしょう。
熱原法難こそが、庶民と権力との永遠の闘争、すなわち広宣流布の幕開けなのです。