希望対話より
死のときには、誰も助けてはくれない。
誰も手助けできない。
たった一人で、立ち向かうしかない。
しかも、お金も知識も役に立たない。
ふだん、いばっていたり、人に命令したり、たくさんのモノで自分を飾っている人ほど、
「どうして、こんなに偉い自分が死なないといけないのか」
とか思って、苦しむと言われている。
人生の最期に頼りになるのは、ただひとつ、生きている間に鍛え抜いた生命だけです。
人間は、生きてきたようにしか死ぬことはできません。
その意味で、臨終の姿とは、人生を映す鏡でもあります。
小林麻央さんが、最期まで健気に病と闘い続けた姿は、日本のみならず世界中に感動を与えています。
あの姿こそ、麻央さんの34年間が悔い無き人生であったことを、何より雄弁に物語っています。
人生は、せんじ詰めれば、満足して死ぬか、後悔して死ぬかのどちらかです。長短は幸福と関係ありません。
麻央さんのように悔いなく生き、満足して死んでいくための、仏道修行なのです。