吉田松陰の「民衆決起論」は、明治維新の原動力となりました。
そのルーツが日蓮にあることは、あまり知られていません。
松陰が弟子の野村和作に送った手紙には、このように記されています。
「余が策の鼻を云ふが、日蓮鎌倉の盛時に當(あた)りて能く其の道天下に弘む」
「北条時頼、(日蓮を)制すること能わず」
つまり、最高権力者の北条でさえ、日蓮の布教を止められなかった史実をヒントに、朝廷や幕府に頼らず、民衆の力で新たな日本を建設することを訴えたのです。
この思想は弟子たちに受け継がれ、高杉晋作は身分不問の「奇兵隊」を創立しています。
また、民衆決起論は久坂玄瑞を通じて坂本龍馬にも伝えられ、開国に大きな影響を与えました。
日本近代化のルーツは、日蓮だったのです。