朝の勤行には、諸天善神を「起こす」意義があります。
依正不二なので、御本尊を通じて全宇宙の諸天を起こすことは、己心の梵天帝釈を目覚めさせることにも通じるのです。
肝心なのは、御本尊を「大宇宙そのもの」として拝することです。もちろん中央の宝塔「南無妙法蓮華経」は、あなた自身です。
あなたの前には、梵天帝釈を筆頭に、全宇宙の諸天善神がずらりと整列しています。
御本尊に向かってお題目を唱えることで、全宇宙の諸天に、もれることなくあなたの「司令」が届きます。
いわば、社長が全社員を前に「朝礼」を行い、その日の業務命令を伝えるようなものです。
だから、毎朝の勤行が大切なのです。
確かに、毎朝の勤行は、口で言うほど容易くありません笑
日寛上人は、「忙しい人は題目一遍でもよい」とご指南されています。
まずは、3分早起きして、3分のお題目から挑戦してはいかがでしょう。
また、
お題目はどこで唱えても全宇宙に届くので、可能であるなら、通勤通学途中で祈ってもいいでしょう。
声を出せない場合は、心で唱えます。
確かに、ちゃんと集中はできないかもしれませんが、
全然祈らないよりはるかにマシです。
法華経を信じているだけで、無限の法力が備わります。決して自らを侮ってはいけません。
「御本尊の前で30分は唱えないと功徳が出ない」などという決めつけは、お題目の力を過小評価することになり、かえって大謗法です。
「一日を祈りからスタートさせよう」という姿勢が肝心なのです。