仏界を、強いて日常の言葉で表すならば「感謝」となります。
この場合の感謝とは、ありふれた感謝ではなく、一切衆生の存在そのものへの感謝です。
もしこの宇宙に、あなた1人しか存在しなかったら、あなたは永遠の孤独の中に閉じ込められることになります。それほどの地獄はありません。
だから牢獄では、独房に閉じ込めて他人と一切接触させないことが、最も厳しい懲罰なのです。
この世に、たった1人でも他者が存在することは、本当に有り難いことなのです。
だからこそ、一切衆生の存在そのもの、命そのものを、無条件に尊重しなければならないのです。
また、自然にそう思えるのが仏の境涯です。