家庭革命より
浪費というものは、たとえわずかであっても、生活にとって完全なマイナスである。
私自身あまり心がけは良くなかった。
宵越しの金は持たないという江戸っ子気質がどこかにあって、持っただけは使ってしまう性分であった。
戸田城聖先生は、こうした私を「貯蓄をしなさい」とずいぶん叱ったものである。
若き日の池田先生が、御書を100冊注文したエピソードは有名です。
リーダーには確かに豪快さも必要でしょう。しかしそれと同時に、地に足をつけた堅実さも不可欠です。
戸田先生が池田青年に結婚を急がせたのは、経済面の不安があったからなのかもしれません。
「信心していればお金が無くても何とかなる」ということはありえません。
ともあれ師匠も凡夫であり、若い時には若いなりの人間的弱点を抱えていました。
凡人が人間革命を重ねて成長していくところに、信心の偉大さがあります。
またそれゆえに、信心をしていても、世法についてはその道の師に学んでいく必要があります。さもないと独善になってしまいます。
仮に、師匠に一面の欠点があったとしても、それを理由に信心を捨ててしまうのは愚の骨頂でしょう。