創価学会指導集3 79頁より
19世紀の文学は偉大であり不滅である。
しかし、今の文学は大部分、官能的、刹那的で矮小である。本流から逸脱している。
きわめて矮小で、やや末梢的な迷路に入り込んでいるといった徴候がみえる。
たしかに、最近の芥川賞作品を読む暇があったら、「進撃の巨人」を読んだほうがはるかに価値的でしょう。
「進撃」には、明らかにカミュやフランクルの影響が見て取れます。原作者がいかに哲学に精通しているかが分かります。
世界の文豪に比較した場合、日本の作家はどうしてもスケールが小さく見えます。それは何より、人間としての器の差なのでしょう。
芥川や太宰、川端や三島などは、自ら命を絶っていますが、このように生命力に乏しい作家が最高の評価を受けていること自体、日本の文壇が病んでいることを示しています。
また戦後日本においては、手塚治虫の影響によって、真に偉大な作家は漫画界に集中してきたという事情もあります。
「火の鳥」「ベルサイユのばら」「愛と誠」「はだしのゲン」「悪魔くん千年王国」「銀河鉄道999」「北斗の拳」「ブラックジャックによろしく」「君に届け」などといった作品は、歴史上の大文学にも引けを取らない内容です。
青年はどんなかたちであれ、古今の名作を貪欲に求めていくべきでしょう。