訪ソした池田先生を、ソ連に移住した学会員の女性が訪ねてきました。レニングラード(当時)でのことです。
その女性会員に、先生は厳しく指導されました。
「絶対にソ連で折伏してはいけない。学会員と口にしてもいけない」
ソ連での広宣流布に燃えていた彼女は、その場で泣き伏してしまいました。
共産党独裁体制の下で大きな組織を築くことは、それ自体が当局の弾圧を招きかねません。
組織拡大のために、殉教者を出すことは、絶対に防がなくてはならないと、池田先生はお考えでした。
組織のために個人を犠牲にするのは、全体主義そのものであり、仏法とは対極にあります。
根本は組織拡大ではなく、あくまで「一人の会員の幸せ」なのです。