人間革命「車軸」より
(戸田先生は)今日の総会が、予想に反し、非常に重い空気の総会であったことに、心を痛めていたのである。
総会に罪はなく、車軸に問題のあることを悟ったのである。
彼自身は、すでに戦前の戸田ではなかったが、彼を取り巻く最高幹部は、皆、牧口を取り巻いていたのと、同じ幹部であった。
戦前の経験と惰性で、一切が処理できるものとたかをくくっていたようであった。
戦前からの理事たちは、なんといっても弾圧の折、獄中で退転状態に陥った前歴を持っている。
再建が、ひとまず軌道に乗ると、ようやく彼らの信心は限界を露呈するようになってきた。
新進幹部の成長を、彼は辛抱強く待たねばならなかった。
いかなる組織であれ、最高幹部が惰性に流されれば、停滞と衰退を免れることはできません。
戸田先生はこの組織のマイナス面を熟知され、長として自ら惰性と対決されていました。
おそらくこの最高幹部たちは復帰後、自ら会員に折伏の模範を示すこともなく、完全に官僚化していたのでしょう。
学会は永遠に折伏の団体であるがゆえに、幹部の官僚化は最も恐るべき魔です。
ただの実務屋に、信心の指導などできるわけがありません。
スポーツ組織であれば、現場を長年離れていて、最新のトレーニング法も学んでいない理事が、現役選手をコーチするようなものです。
そんな指導は役に立たないばかりか有害です。今ではシットアップ(腹筋)でさえやらせません。
当然ながら邪宗にも流行があるので、それぞれの時代に即した破折が必要になります。「折伏経典」にも、幸福の科学は出ていません。
それには、最高幹部が常に先頭に立って、あらゆる邪宗邪義と対決を続ける必要があります。
幹部諸君よ、官僚として手下を操りたいのなら、学会を出て自分たちだけでやりなさい!
青年たちは、戦いなきニセ幹部を追い出していってください。
やらせる信心に功徳など無いのです。