池田大作全集102 77・78頁より
恒久的な世界平和を実現するためには、どうしても、各国が保有する軍事力を、国連あるいは世界連邦政府といったものに集中し、管理するよりほかに対策はないと思います。
いわゆる国連による警察権です。
軍事力が世界から完全になくなることが、最も理想的なことはいうまでもありませんが…
人類は、むだな軍拡競争をやめて、一日も早く軍備縮小、さらに軍事撤廃へと向かわなければなりません。
世界平和への努力の積み重ねの中から、世界連邦政府のような機構が形作られていくのではないでしょうか。
人類の歴史を振り返っても、群雄割拠が戦乱を招くことは明白です。
ウクライナ紛争にしても、プーチンという一個人がロシア軍を動かせてしまうシステムそのものに致命的な欠陥があります。
世界の軍備を一括管理することが、戦争のリスクを最小化させることになると、池田先生は考えてきました。
もちろん犯罪の取り締まりなどは必要なので、戦争がなくなっても一定の警察力は不可欠となります。
先生は決して空想的平和主義者ではなく、現実に即した平和への道程を示されてきました。
世界連邦政府にも言及されていますが、アメリカがEUに加盟することになれば、その実現は一気に現実味を帯びてくることでしょう。
先生の偉大さが人類に理解されるには、まだ数世紀を要するでしょう。