今回の参院選東京小選挙区では、れいわ新選組の候補が創価学会員であることを前面に出して戦うという「珍事」が発生しました。
結果としては落選したものの、およそ21万票を獲得しています。
公明党が東京比例区で獲得した票が66万であることを考えると、決して少ない票ではありません。
学会員を公言する候補が、組織の力に頼らず、ほぼ自力で20万票を獲得したことは、それなりの快挙でしょう。
山口なつお候補と合わせると、東京小選挙区は学会系候補だけで100万票を超えています。
これは、有権者総数の1割を超えています。都民の1割が創価学会員を信頼して投票してくれる時代になったのです。
また、複数の政党から学会系候補が立つことは、広宣流布の新段階を意味する出来事です。
当然のことながら、自民党であれ共産党であれ、学会員であることを公表していない議員は大勢いるはずです。
学会には、会員が公明党以外の政党から立候補することを禁じる規約は存在しません。
単に組織の支援が受けられないだけの話です。
したがって、野原候補をはじめ、他党の学会系議員が処分されることはありません。ただ当選した場合、役職は外れるはずです。
また、他党の政治家が折伏されて入会した時、全員を公明党に迎え入れるわけにもいきません。それこそ政治と信仰の混同になってしまいます。
公明党を乗っ取る目的で大量に入会してくるリスクもあります。
すなわち、
広宣流布が進んでいくと、必然的に「あらゆる政党の中に学会員の政治家がいる」段階が訪れます。
つまり「すべての政党が学会員の声を無視できない」時代がやってくるのです。
この場合、公明党の存在意義が相対的に低下してくるのは事実ですが、今の公明党は自民との選挙協力を重視し、学会べったりの体質から進化を遂げようとしています。
小選挙区では、2割前後の得票が自民の支持層からとみられます。
広宣流布は、われわれのイメージより速いテンポで進んでいくのです。