人材育成の難しさは、
「同じように育てても、同じように育たない」
ところにあります。
例えば、同じように部長に任命して、大きく伸びる人材もいれば、潰れてしまう人材もいます。
それは本人のやる気はもちろん、折伏や教学の実力、家庭の事情、健康状態、仕事の忙しさなど、様々な要因が絡んでくるためです。
ただ一律に役職を与えればいいというものではありません。中には、役職が無いほうがのびのびと戦えるというタイプの人材もいます。桜梅桃李が仏法の原理です。
なかなか動けていない幹部に対しては、本人のやる気を確認したうえで、交代させることも必要です。
戸田先生は、「このままでは討ち死にしてしまう」と、小岩の支部長を更迭されたことがありました。
任命後も常に人材の成長に気を配り、無理をさせて潰さないように最大限の配慮を重ねられたのです。
今は、一度任命したらそれっきり放置されて、負担に押し潰されてしまう人材が続出しています。これは断じて慈悲の組織の在り方ではありません。
また、たとえ本人にやる気があっても、折伏や教学の実力が伴っていなかったり、生活が乱れていれば、やはり交代させる必要があります。
本人は良くても、部員さんに迷惑がかかるからです。
男子部では折伏を決めていなくても、年功序列で部長に上げてしまうケースがあります。
これでは実力的に務まらないので、結局は苦し紛れに副本に上げるわけですが、折伏を決めずに本部幹部にするなど、本来あってはならない人事です。
特にフリーの副役職のメンバーは、事実上更迭されたのだという自覚を持ち、謙虚に信心をやり直す覚悟が必要なのです。
若くても折伏ができている人材は大勢います。というか、ベテランよりよほど結果を出しています笑
人材がいないのではなく、見えていないだけです。
幹部がみんな30過ぎという組織は、死んでいます。若い幹部がいないのは、人事が年功序列に流され、青年部の主軸たる20代を飼い殺しにしている証です。
新たな人材を間髪入れずに抜擢し、常に世代交代を続けていくことが、法華経に説かれた「不老不死」の真意なのです。
今年は、どんどん部長の入れ替えを断行する。これは会長命令であるから、怨嫉してはならない。
学会は、たえず人材本位の登用を行っている。
(昭和28年1月27日学会本部戸田先生指導より)