ジャニー喜多川の父親は真言宗の僧侶でした。
海外では聖職者が妻子を持つこと自体ありえず、いわゆる「花和尚」です。
こうした日本宗教界の体質も、世界から奇異に見られる一因です。
姉のメリーは、ジャニーが幼いころから性的虐待を受けていたと、周囲に漏らしていたそうです。典型的な虐待の連鎖です。
ジャニーは小学校で母を亡くし、父からも離れて地方に疎開し、高校からは兄弟姉妹だけでアメリカに進学するという複雑な環境で育ちました。
その中でいつ虐待されていたかは不明ですが、姉が真実を知っていたとなると、家庭内だった可能性は十分にあり得ます。
そんなジャニーを不憫に思ったメリーが、生涯弟をかばい続けたのは、肉親の情としては理解できますが、やはり歪んだ愛情と言わざるを得ません。
ジャニーは戦後、米軍と深いかかわりを持っており、CIAのエージェントだったという説もあります。そうした質問には「ノーコメント」だったそうです。
メリーの夫は学習院出身で、上皇の同級生という「上級国民」です。ジャニーズ事務所が長期にわたって数々の不祥事をもみ消し、勢力を拡大できたのは、藤島家の人脈と資金力が大きいといわれています。
藤島ジュリー前社長が株を手放そうとしないのは、事務所が大きくなったのは藤島家の力だという歪んだプライドがあるからでしょう。
ともあれ喜多川家は後継者を残すことなく、全ての遺産は藤島家のものになりました。それも、結局は被害者への賠償に消えていくでしょう。
「真言亡国」の現証には、慄然せざるを得ません。