蓮祖は弟子の光日尼に送られた手紙の中で、
「故郷(小湊)のことであれば、冷たい仕打ちを受けた人々の行く末も疎かに思わない」
(御書928頁、趣意)
と述べられています。
蓮祖も凡夫であり、厳しい迫害を受けた小湊の地であっても、常に望郷の念を抱かれていました。
もちろん仏法の因果は厳しく、法華衆を迫害した小湊の人々が大罰を受けることは免れません。
だからこそ、なおさら不憫でならないと、蓮祖は彼らの罪障消滅を祈られていたのです。
われわれ弟子が、蓮祖のような慈悲心を抱くことは、なかなかできません。
だからこそ御本尊に向かい、御本仏の生命と一致できるよう精進することが必要なのです。