女性抄より
私が何より強調したいことは、(全ての女性は)現在の仕事を通じて、何らかの技能を身につけていただきたいということである。
交通事故で、愛する夫を失うかもしれない。感情の行き違いから家庭生活に破綻をきたすかもわからぬ。
不吉なことを言うようだが、万が一の最悪事態を常に考え、備えておくことが大事である。
薄給の中からいくら積み立てたとしても、たかが知れていよう。身についた技術というものは、生涯失うことはないし、それを活かしていけば、立派に収入が得られるのである。
だからといって、女らしさを捨ててはならない。
気品のある、女性らしい女性は、幾つになっても、みんなから慕われ、大事にされていくものである。
(仕事を)人間形成の道場くらいに考えても、私は、決して評価のし過ぎではないと考えている。
本当の真剣勝負は、職場にこそあるからである。