幸福抄より
全ての人に、自分でなければできない、自分の使命がある。使命が無ければ生まれてこない。
仏法では、全宇宙を「一つの巨大な生命」と見る。個々の生命は、その大海の波のようなものである。
波が盛り上がれば「生」。波が宇宙に溶け込めば「死」。生も死も宇宙と一体である。
一つの生命が生まれてくるには、全宇宙が賛同し、全宇宙が協力している。全宇宙が祝福して送り出してくれたのが、あなたなのだ。
生命には序列がつけられない。
どの人の生命も、全宇宙と同じように尊い。
観測可能な宇宙には少なくとも138億年の歴史があります。
大宇宙が138億年費やして、ようやく生み出されたのが、他ならぬあなたです。
もし、あなたがこの世に必要ない存在であるなら、最初から生まれてこないし、万が一間違って生まれてもすでに死んでいるはずです。
この記事を読んでいる以上、絶対に宇宙に不可欠な存在であることは間違いありません。
同様に、虫けら一匹とて、必要ない生命は存在しません。
この仏法のみが、生命の無限の尊厳と絶対の平等を証明する唯一の哲学なのです。
そしてまた、死を克服できる哲学も、仏法しかありません。
死が敗北であるならば、一切衆生は敗北することしかできず、この世は永遠の地獄です。
しかし一切衆生は「南無妙法蓮華経如来」の分身なので、実際は死と共に本体に還っていくだけです。
赤血球は寿命が来るといったん元素レベルにバラバラになって人体に再吸収され、新たな細胞に再合成されます。再び赤血球に使用されることもあれば、別の細胞になることもあります。生命も同じです。
何も恐れる必要はありません。永遠の生命を確信し、永遠を生きることが成仏であり勝利の人生なのです。