「若き指導者は勝った」に紹介されたエピソードです。
昭和10年正月、牧口先生は知人から共産主義者の若き教員を紹介されました。当時、共産主義は取り締まりの対象でした。
社会の脅威となるような危険思想を黙認し、青年が不幸になるのを放置するなら、もはや仏法者ではありません。
先生は彼にこう宣戦布告します。
「もしマルクス主義が勝ったら、私は君の弟子になる。もし法華経が勝ったら、君は私の弟子となり、世のために尽くしなさい」
対話が3カ月ほど続き、この教員はマルクスを捨てて学会員となりました。
先生は新弟子を連れ、警視庁と内務省を訪問します。
先生は当局者に彼が共産主義を捨てたことを伝え、この教員はようやく大手を振って日の当たる場所を歩けるようになれました。
「会長自ら」1人の青年のためにここまで心を砕いてきたからこそ、学会はここまで発展してきたのです。断じて組織力でも、資金力でもありません。
創価学会は永遠に「折伏の実戦組織」です。その中心者は、絶対的に「折伏の猛者」であることが求められます。
号令だけで自分で折伏できない中心者など、弟子の資格はありません。役職に関係なく、学会で一番偉いのは、弘教で結果を出しているメンバーです。
もちろん折伏が苦手な分、財務を頑張っているとか、人それぞれの信心のスタイルはありますし、功徳もそれなりにありますが、それが「皆のお手本になるか」といったら話は別です。
特に財務では「功徳をカネで買う」根性に陥らないよう、細心の注意が必要です。御本尊を「買収」しようとすれば、大罰は免れません。
ともかく、折伏はずっとご無沙汰の幹部があまりにも多いのには驚かされます。
君たち青年こそが折伏で結果を出し、官僚化した先輩幹部たちを退場させていくのです。先輩ではなく、あくまで師匠を模範としてください。