随筆人間革命より
一日の必要カロリーを、丸薬のようにしたものができれば、一日、一つ呑むと、一日のカロリーも十分であり、生活も簡単であると、(戸田)先生に伺ってみた。
先生は、食べるということは、一つの楽しみを与えるものである。
人生の楽しみが減ることになるから、まずいと答えられた。
これは、小乗経の「煩悩を滅する」という思想を破折する指導です。
現代においても、獄中生活の最大のストレスは「甘いものが食べられない」ことだと言われます。それがいらだちやトラブルの原因となります。
人間、甘いお菓子を食べながら激怒しないものです笑い
怒りを解くには、菓子折りを贈るのが一番であると、庶民なら誰もが心得ています。
美味しい食事は価値創造の基本であり、食の楽しみがあればこそ、文化的、人間的な生活が成り立つのです。
禁欲は苦行であり、仏法者の生き方とは言えません。
今のような極暑の時期においては、一本のアイスが、何よりのストレス解消になります。
平凡と言えば実に平凡ですが、仏法とは、庶民のささやかな楽しみを守っていくことなのです。