北のミサイルが日本上空を通過しましたが、なぜこのタイミングなのでしょうか?
ひとつには、統一の悪あがきでしょう。
金日成と文鮮明は義兄弟であり、朝鮮労働党と統一が「友好団体」であることは満天下に知られた事実です。
日本人から搾取した金銭の少なくとも一部は、北に流れていると見られています。
統一とは、北の「海外工作組織」としての面も持っているのです。決して、他の宗教団体と同列に論じられない最大の理由です。
日本で統一が潰されれば、もちろん北にとっては大きなダメージです。武力をちらつかせて、解散を断念させようという狙いでしょう。
今ひとつの理由は、アントニオ猪木氏の逝去です。
師の力道山が北出身だったこともあり、猪木氏は北と日本のパイプ役を果たしてきました。
平壌で20万人を集めたプロレス興行を成功させたこともあり、猪木氏は現地では英雄と見られています。
そのパイプが失われたことで、北の中にも、もう遠慮する必要はないという感情が高まっているのでしょう。
弟子の長州力や前田日明も半島にゆかりがありますが、北とのつながりは薄いため、猪木氏のパイプを受け継ぐには至りませんでした。
東アジア外交には、イデオロギー以上に人脈が優先される特徴があります。
池田先生が中国首脳との対談を繰り返されてきたのも、そこに最大の理由があります。
ともあれ、日本政府はすでに北との「冷戦」が始まっていることを自覚すべきです。
その意味でも、統一を徹底的に潰すことが、国益にとっても決定的な意味を持つのです。