新・人間革命「勝利」より
もし、先輩の幹部が、自分たちの経験や感覚を絶対視して、若い世代のセンスや斬新な発想を排斥していけば、やがて、学会そのものが、時代から取り残されてしまうことになる。
伸一は、青年たちが、新しい試みを行うことに対して、婦人だけでなく、壮年の間にも、何か批判的な空気があることを察知し、心を砕いてきた。
そうかといって、会長の自分が、男女青年部の側に立って、青年たちの意見を全面的に支持し、応援することは、あえて控えてきた。青年が新しい流れをつくろうとするならば、自分たちの力で実績を示し、先輩たちを納得させていかなければならないことであるからだ。自らの力では、何も成し遂げることができず、ただ「先輩が、自分を認めてくれない」というのでは、甘えにすぎない。
「青年が自分たちの力でどこまでできるか見る」という育成の仕方は、戸田城聖の山本伸一に対する訓練でもあった。
新しき時代の幕は、青年が自らの手で、自らの戦いで、開くものだ。他の力によって用意された檜舞台など、本物の獅子が躍り出る舞台ではない。次代のリーダーたらんとするならば、その舞台は、自らの手で勝ち取る以外にない。
今の組織の在り方、壮婦や先輩の在り方に、納得いかないという青年は少なくないはずです。
そう思ったら、変えていくことが、あなたの使命です。
今は、ただの地区リーダーであり、ニューリーダーにすぎないかもしれませんが、折伏を5世帯、10世帯、100世帯と決めれば、組織の方から、あなたに大幹部の椅子を用意するはずです。
折伏でも、教学でも、世法上の実証でも、全てにおいて先輩を超え、突出した勝利を収めてください。全てはそこからです。
実力の無い者を昇進させるほど、世間は甘くありません。まして学会は完全実力主義の世界です。
自らに突出した「個の力」がないと、幹部になっても組織力頼りになってしまい、かえって有害です。誰のためにもなりません。
自分自身が人間革命すれば、自然に周囲も変わります。
1人立つ青年が、時代を変えていくのです。