池田大作全集74 498頁より
いろいろな方にうかがうと、小学校の頃は一生懸命、勤行していたのに、高校になるとやらなくなった。大学に入ったら、まったく信心から遠ざかってしまった。
その原因をよく考えてみると、お母さんの押しつけに問題がある場合があるようだ。
「勤行はしたの」と、毎日のように問い詰められれば(笑い)、せっかくのやる気もなくなってしまう。
子どもにとっては、わずか3年間の中学校生活、高校生活である。
のびのびと勉学、クラブ活動に励めるように、広い心で送り出すことも大切ではないだろうか。
また、「題目をあげれば、成績もよくなるのよ」と、無理に信心を押し付けようとする場合がある。
子どもに「題目さえあげていれば、あまり勉強しなくても、良い成績がとれるようになるだろう」との安易な考えを持たせてしまう傾向が怖い。それでは本当の信心ではない。
先生は現場を本当によくご存じです苦笑
御書には確かに「強いて説き聞かせよ」とありますが、「強いて勤行させよ」とか「強いて会合に参加させよ」などとは、どこにも書いてありません。
また池田先生は、この「強いて」は「あえて」の意味であると講義されています。断じて「無理やり」「強制して」という意味ではありません。
すなわち、御書に反するやり方だからこそ、子どもが信心を失ってしまうのです。間違っているのは御書ではなく、あなたです。
最終的に信心するしないは本人の決めることです。
親にできるのは、仏法を教え、自らの背中で模範を示すことだけです。
子どもを完全にコントロールできるなどと思うのは、とんでもない危険思想でしょう。