池田大作全集77 18頁より
恩師戸田先生は「勝ったときに負ける原因をつくる。負けた時に勝つ原因をつくる」といわれていた。
ひとつの勝利に酔いしれて、油断し、次への努力を怠れば、敗北につながる。
統一地方選の後半戦では、公明党議員は全員当選を果たしました。
市町村合併も影響し、地方議員の定数は激減しています。
その中でも公明党は議席を堅守し、現在は地方議会第一党と、相対的に党勢を強めています。
とはいうものの、2000年当時に比べると、公明党議員の絶対数は1割以上減っています。
すなわち「絶対的な議員数・得票数が下がり続けている」ことが、ひとつの懸念材料として残っています。油断はできません。
また、落選が極端に少ないのは「チャレンジが低すぎる」ことも意味しています。
議席・得票数を最大化するには、ギリギリの勝負に出ることも必要です。1度くらい落選を経験したほうが、筋金入りの政治家になれるはずです。
「守りの公明党」が殻を破って飛躍するには、大胆さと細心さの両面が必要でしょう。
何より、地域ごとの党勢の格差は、今後に残された大きな課題です。
東京都や大阪府議会では、2割が公明党議員です。まさに広宣流布目前の感があります。
しかし、東北や北陸では、ほとんどの県議会で公明が5%未満です。
https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashiryohei/20150402-00044454/
これは、支持母体である創価学会の実勢を反映していると考えていいでしょう。
もちろん、都市部で広布を進めていくのはいいのですが、地方がどんどん置き去りにされているのは、好ましい傾向ではありません。
今は特に進学率が高いため、若者が大学の多い都市部に集中してしまいます。
そのため、地方では若い人材がどんどん減っており、後継が育たないという負のスパイラルに陥っています。
地理的に最も組織が弱いとみられる青森・富山あたりを、折伏戦の「超重点区」とし、会長や青年部長自らが、継続的に支援に入る必要があります。
最高の人材は、常に、最大の激戦区に投入すべきです。
また、人が少ないということは、のびしろも大きいということです。
この日本に、広宣流布の空白地帯を作ってはならないでしょう。