「未来をひらく君たちへ」より
よく男子と女子の問題をいやらしいとか、けがらわしいという人がいますが、私は、そう考えること自体が不健全な考え方だと思うのです。
男女の問題は、本来、尊く清らかなものなのです。
中学生の男女交際ですが、決して悪いことでもなければ、してはいけないものでもない、というのが私の率直な意見です。
しかし、無条件で、大人と同じような恋愛をしてもよい、というのではありません。
その(条件の)一つは、家の人に相手の女子をきちんと紹介しておくことです。そして君もまた、相手の家族に知っておいてもらうことです。
もう一つは、成績が下がったり、生活態度が悪くなるようでは交際する資格は無いということです。
中学生にはふさわしくないところへ2人で出かけてみたり、夜デートしたり、陰でこそこそ付き合うのは、勉強や生活に悪影響を及ぼすうえに、周囲の人々からも非難され、結局は長続きしないものです。
私がすすめたいのは、多人数によるグループでの交際です。
今の君たちにとってむしろ必要なのは、異性というものを、長所も短所も、ありのままに正しく認識することです。
一対一の交際は、そのあとでのことだと思うのです。
1人に限定するのではなく、なるべくグループを通じて多くの女子と交流するようにしたほうがよいのではないでしょうか。
これは1972年に中等部に対して出された指導ですが、今読んでも全く古びていないことに驚かされます。
確かに、中学時代はまだ生涯のパートナーを決める時期ではありません。小さな失敗を繰り返しながら、自分に合った異性を探す段階です。
数多くのボーイフレンド(ガールフレンド)と清らかな友情を育む時期です。
そのためには、最初から束縛し合うのではなく、健全でオープンなグループ交際がベストです。
欧米では「ステディ」な関係のパートナーができる前は、複数の異性とお試しデートするのが当たり前であり、先生の指導は世界標準です。
恋愛も、法華経の精神が根底にあってこそ、うまくいくのです。