池田大作全集83 45頁より
政治家も、支持者の恩を深く感じ、心から大切にするのが、人間として当然の道である。
威張ったり、問題を起こして迷惑をかけたりーそんな人間を応援する必要など、全くない。
学会があまりにも私心なく、誠実であるために、悪い坊主や政治家や、学者、売文家が、付け上がり、利用しようとする。そのようなことは二度と繰り返してはならない。
池田会長講演集第3巻より
公明党誕生の母体は、創価学会であることは間違いない。しかし、いくら母体といっても、いつまでもそれに依存するようであっては、党の健全な発展はない。
我々は、愚かな母親であってはならない。この愚かさは、結局、重荷となって自らに覆いかぶさってくるでありましょうし、子供も社会に貢献できない大きな赤ん坊として社会の笑いものになってしまう
第3党にもなれば、すでに立派な大人であります。それでもなおかつ、これまでのように面倒を見なければならないとしてら、それは不合理というものであり、社会の批判を受けるのも当然
たとえ票が減ろうと、議員数が減ろうと、それが世論の要望であり、本来のあり方であるならば、近代政党として、当然の道であります。
1970年5月3日の本部総会において、池田先生は、政教分離5原則を発表されました。
1.創価学会と公明党を、制度上さらに分離させていく
2.議員には学会の役職を外れてもらう
3.学会は公明党の支持団体だが、会員個人の政党支持は従来通り自由
4.学会として選挙の応援はするが、党としても自立した組織を確立すること
5.学会内外を問わず党員を募ること
ここで先生が明言されているように、学会員には公明党に投票する「義務」などありません。
たとえ共産党に投票しようと、自らが共産党から立候補しようと、処分・除名されることはありません。
第一、会則で支持政党まで定めては、憲法違反でしょう。
例えば「共産党員だから本尊流布しない」というのでは、一閻浮提総与の御精神に背くことになります。
創価大学において「学会員しか入学を認めない」などということがあってはならないのと同様です。
これは折伏する時にも注意が必要です。入会しても公明党への投票が強制でないことを、ちゃんと伝えておかないと、学会に対する誤解が広まってしまいます。
内部に対しても、あくまで「投票のお願い」であって、政策などで納得できずに投票してもらえないのはやむをえません。
広宣流布が進めば、あらゆる政党の議員・支持者が日蓮大聖人に帰依することになります。公明党はあくまで、それが実現するまでの「つなぎ」です。日本国内だけの特殊な局地戦です。
そもそも、学会員でさえ公明党に投票しないとしたら、それは100%議員の責任です!
政策や人物が、大衆の期待からかけ離れているのです。
どの政党も、国民の支持を得るために、死に物狂いです。
比例区の票が落ちていることに対して「学会員の高齢化が原因」などという意見がありますが、
票を減らした責任を支援者に転嫁する甘ったれた政党は、公明党だけです!
そもそも学会員は宗教活動として支援を行っているのであり、結果は二の次です。世法上の結果については、候補自身が責任を持つのが当たり前です。
学会が支持しようがしまいが、大衆から支持されていれば、票は延びるはずです。
票が落ちているのは、支援者の力不足ではなく、党が大衆から支持されていないからです。
5原則の発表から、すでに半世紀近く経っています。
その間にどれだけ必死で、自立した党組織を作り、外部党員を増やしてきたのか!
いまだに組織票依存を脱しきれないのは、いったい誰の怠慢なのか! 支援者の責任だとでも言うのか!
公明党はあくまで大衆政党であり、学会は支持団体のひとつでしかありません。
これだけ福祉を前面に出しているのだから、本来ならば学会だけでなく、全国の福祉団体から支援されていなければおかしい。
結党から半世紀も立っているのに、いまだ大衆に根を張れないことを、公明党は本当に恥じなければならない。
創立者がどれほど無念な思いであるか・・・
今こそ、議員の中に巣くう怠惰の生命を叩きだす時なのです。