御書には「御本尊は我等衆生の胸中にある」と説かれています。
自分の外に神仏・妙法を求めることを、厳しく戒めています。
つまり、御図顕された御本尊はあくまで「表現」であり、実体としての御本尊すなわち仏界生命は、あくまであなた自身の胸中に存在しているのです。
したがって
御本尊は、あなたの生命の「自画像」として拝すべきです。
それは同時に、御本仏大聖人の生命であり、一切衆生の生命でもあります。仏界には、自己と他者の区別は存在しないためです。
御本尊は、仏界を映し出す生命の「明鏡」と言ってもいいでしょう。
神道などは、鏡を神体として祀りますが、そこに映し出されるのは肉眼で見える凡夫の肉体に過ぎず、とうてい三世永遠の生命を映し出すことはできません。
大聖人は仏眼を以て
三世永遠の生命を見通され、あるがままを御図顕されました。
唯一御本尊のみが、あなたの中の仏界を明確に映し出す力を持っているのです。
妙法蓮華経と唱へ持つと云うとも若し己心の外に法あり と思はば全く妙法にあらず 粗法(そほう)なり
一生成仏抄