逝去の数カ月前、戸田先生は、天然記念物の丹頂鶴保護のための自然公園開設資金として、北海道に個人として50万円を寄付されています。
当時の50万円はかなりの額であり、おそらく、個人的な貯蓄の大半であったと思われます。
北海道といったら、先生にとって遠く懐かしき郷里です。
長く都会で暮らしていても、生まれ育った国土への報恩感謝を忘れることはありませんでした。
純朴なる庶民の姿こそ、末法における仏の姿です。
また、当時は高度成長以前であり、まだまだ環境保護の意識が希薄な時代でした。
その中でもいち早く環境保護を実践された師匠は、まさに時代を超越した永遠の指導者といえるでしょう。