各各は日蓮ほども仏法をば知らせ給わざる上俗なり、所領あり・妻子あり・所従あり・いかにも叶いがたかるべし、只いつわりをろかにて・をはせかしと申し候いき・こそ候べけれ、なに事につけてか・すてまいらせ候べき・ゆめゆめをろかのぎ候べからず。
三沢抄
※通解
あなた方は日蓮ほど仏法に詳しくないうえ、在家の身です。領地・妻子・家臣もあることですから、迫害の中で信心を貫くのは難しいでしょう。
ですから、表向きは信心していないように偽り、愚かなふりをしていきなさい。
何があろうと、私があなた方を見捨てることはありません。
これは、三沢村の領主である在家門下に宛てたお手紙です。
このように蓮祖は、信徒が法華経に帰依したことを公表せず、内得信仰することを認めておられました。
現代においても、家族の反対などで学会に入会できず、
内得信仰を貫いている同志は大勢います。
またSGIには、組織が結成できず、各自で信心に励んでいる同志も数限りありません。
彼らが全員成仏できないとしたら、法華経はずいぶん力のない教えということになってしまいます笑
ただし、このご指導はあくまで在家のための「為人悉檀」です。
間違っても、出家者が迫害を恐れて信心を隠すことを許す御文ではありません。
天台沙門を名乗って弾圧を逃れようとした五老僧も、牧口先生を見捨てた戦時の宗門も、蓮祖の弟子としての資格は無いのです。