池田大作全集69 549頁より
もちろん成仏は1人1人の修行であり、努力による。
他の誰をも頼らず1人立って歩み切る覚悟が必要である。
組織や同志は、その個人の修行を励まし、啓発し合うという意義を持つ。
あくまでも個人の成仏の完成を助ける補助の役割である。
最後に成仏できるかどうかは、あくまで個々の信心によって決まるもので、同志や組織は無関係です。
学会に入っているからと言って、全員が成仏できる保証はありません。
どうしても救えない同志もいますし、組織が壊滅状態になる場合もありますが、それはやむを得ないのです。
日興上人は五老僧の離反を止めることができず、結果として師から受け継いだ法華宗を分裂させてしまいました。
組織の指導者としては、完全に失敗です。
だからといって、日興上人が成仏できなかったことにはなりません。
牧口先生は、結果として創価教育学会を壊滅させてしまい、最高幹部もほとんど全員退転してしまいました。
やはり、世法の次元では、組織指導者として落第でしょう。
もし、組織が成仏に不可欠であれば、その壊滅を防げなかった先生は地獄に墜ちたことになります。
その先生を永遠の師匠と仰ぐわれわれ学会員も、全員地獄行きです笑
組織の一時的な盛衰は、成仏と全く無関係なのです。
信心の目的はあくまで成仏であり、教団を拡大することではありません。
学会にもおかしな幹部はいるかもしれませんが、あなたの成仏とは無関係です。
あなたの成仏は、あくまであなた自身の信心で決まります。組織とか幹部が決めるのではありません。
第一、幹部や組織が完璧であっても、あなたの信心がいい加減であれば、やはり成仏はできないのです。
組織の愚痴を言っている暇があったら、1人でも多くの人に仏法を語っていくことです。
あなたが折伏で圧倒的な結果を出していれば、幹部だってあなたの意見に耳を傾けるしかないでしょう。
自分自身の修行をサボって組織の愚痴を言っているだけで、仏になれるはずもないのです。
日興上人も牧口先生も、「正法」を護るために、あえて「組織」を犠牲にする道を選びました。
ここに、仏道修行の永遠の指針があります。
組織はあくまで方便であって、それ自体を守ることが信心ではないのです。
極論すれば、たとえ創価学会が潰れても、あなた1人が成仏できればいいのです。
たった1人でも真の仏弟子がいれば、組織などいくらでも再建できます。戸田先生がまさにそうでした。
末法は万年であり、一時的に燃え盛るような拡大より、清流のように絶えなく仏法を受け継いでいくほうが重要です。
組織は、青年を育てるための手段にすぎません。組織のために青年がいるのではないのです。
組織全体より、あなた1人のほうが大切です。
結局、あなた自身の人間革命が、同志を救っていくための最短距離なのです。
父母の家を出て出家の身となるは必ず父母をすく(救)はんがためなり
開目抄