あなたが学会の組織から離れ、個人で何人か折伏したとします。
その場合まず、御本尊を授与できない問題があります。
それがどうにかなったとしても、その初信者を個人でしっかり指導し、一人前の折伏の猛者に育て上げることは、ほとんど不可能でしょう。
御義口伝や早勝問答といった難解な御書まで、あなたが正しく教えなくてはなりません。
また、そうしたセクトがいくら増えたとしても、巨悪を打倒することはできません。
巨悪の組織を打倒するためには、それ以上に強大な正義の組織が不可欠です。
つまり、広宣流布を現実に進めていくのであれば、法華衆が一定数となった時点で、組織を結成することが自然かつ必然なのです。SGIもこの道理に従って発展してきました。
ただしもちろん、組織は手段であり、維持拡大そのものを目的化してはいけません。
全員が「日蓮と同意」であることが根本であり、信仰の純粋性を犠牲にしてまで拡大するのでは本末転倒です。
組織という入れ物を用意すれば、勝手に広宣流布が進むわけではありません。法を行ずるのは、あくまで個人個人です。人が人を育てるしかありません。
また世界には事情により組織につけない同志も大勢います。いわゆる内得信仰ですが、その場合にも功徳があることは言うまでもありません。
城を守るには、城を離れて戦う人材も必要です。
使命は千差万別であり、幹部や議員だけ特別などということはあり得ないのです。功徳は立場でなく本人の信心で決まるものです。