広布と人生を語る6より
トンビは、飛ばなくなったらトンビではない。
ウグイスも、美しい音色で鳴くところにウグイスの良さがある。
魚も泳がないと魚ではない。
同じように、われわれ人間は南無妙法蓮華経と唱えることによって、初めて十界三千の本有の働きがあらわれ、人間としての全体的な力の発揮ができるのである。
仏法では、一切衆生の発する言語音声をまとめて「経」と呼びます。
つまり、
犬にとっては「ワンワン」が、ネコにとっては「ニャーニャー」が経であり、彼らの「題目」です。
同じく人間にとっては「南無妙法蓮華経」が題目なのです。
畜生は、どんなに頑張っても、一生南無妙法蓮華経を唱えることはできません。
人間だけが、お題目をやすやすと唱えることができます。
人間そのものが、南無妙法蓮華経を唱えるために進化してきたのです。
お題目を唱えなければ、それは飛ばない鳥、泳がない魚と同様です。
決して、本来の生命力を発することはできません。
最終的には、畜生の生命に流されてしまいます。
分かりやすく言えば、毎日「ワンワン」と鳴き続けている人がいたら、来世では犬に生まれてきます。
同様に、日々南無妙法蓮華経を唱える人は、来世も人間に生まれてくるのです。
一切衆生の言語音声を經と云うなり
御義口伝
此の娑婆世界は耳根得道の国なり
一念三千法門