「どんな祈りもかなえ、どんな罪でも滅する題目であるのなら、一生に一度唱えるだけで充分ではないか」
そう思う人もいるかもしれませんが、残念ながら題目は生涯続ける必要があります。
一生髭剃りを続けるのと同じです。
宿業をヒゲ、題目をカミソリに例えると分かりやすいでしょう。
何年伸ばし続けたヒゲでも、一度カミソリを当てれば、きれいさっぱり無くなります。
同じように、お題目によって、過去世から積もった宿業もきれいさっぱり消え去ります。
が、
宿業というものは、生涯絶えることなく出続けるものなのです。
臨終間際になって、初めて出てくる宿業もあります。
これは、生きている限りヒゲが伸びるのと同じです。
昨日、どんなに完璧に剃ったからといって、1日中放置しておけば、やはり伸びてきてしまいます。
毎日髭剃りを続けるように、また歯を磨くように、題目も毎日続けていくことが必要なのです。
月月・日日につより給へ・すこしもたゆむ心あらば魔たよりをうべし
聖人御難事