池田大作全集69 299頁より
学会においては、あくまで会長、本部を軸に活動を進めていくのが根本であり、名誉会長も例外ではない。
絶対に勝手な行動は許されないし、一切の活動は、本部の合意、決定の元に、推進されていくべきである。
公明政治連盟が結成されたとき、基本要綱にある「日蓮大聖人の立正安国の精神」という文言について、池田先生が、もっと現代的で分かりやすい表現に変えられないか、意見を出されたことがありました。
政教一致と見られかねないという心配もありました。
しかし最終的には、議員たちの合議の結果を尊重し、そのままの表現を採用することにしたのです。
このように、仏法上の師弟とは、師匠の意見に弟子が一方的に従うといったような、封建的な関係ではありません。
そのようなワンマンな師匠なら、誰もついていきません。
かつては、女人の出家を認めなかった釈尊が、弟子の直訴に折れて、出家を認めたこともありました。
弟子が自由に意見を出せる雰囲気も、仏の徳なのです。
特に世法上の判断については、時代によって正解も常に変わっていきますし、弟子がどんどん意見を出していくことが必要です。
まして、幹部の打ち出しだからと言って、何でも従う必要はありません。
疑問に思ったら、どんどん意見を出していくのが、弟子としての闘いなのです。