2009年1月31日の聖教新聞に、こんなエピソードが紹介されています。
大阪の戦いの折、新入会の西本茂さんが、池田大作参謀室長の元に指導を受けに来ました。
西本さんは組合の幹部であり、組合でも別の候補を推していたのです。
板挟みの悩みを打ち明けると、室長は端的に答えました。
「選挙活動は自由です。ご自分でお決めください。どうか後悔のない活動をしてください」
もとより、選挙戦は手段であり、真の目的は拡大にあります。
事実、大阪の戦いでは半年で世帯数を倍にしています。
政治活動がネックになって肝心の拡大が阻害されては、本末転倒です。
もとより、御本尊は「一閻浮提総与」です。
特定の候補や政党を支援しなければ信心させないなどというのでは、御本尊の政治利用にほかならず、無間地獄行きは疑いありません。
したがって創価学会及びSGIには、特定の候補や政党を支援しなければならないなどという規約は存在しません。
公明党を支援しなかったという理由で、役職解任・活動停止・除名等の処分を受けることはありません。
また、学会員が他党から出馬したり、公明党議員が離党したからと言って、学会を除名されることもありません。
そもそも、広宣流布が進めば、あらゆる政党の議員・党員がこの御本尊をいただくことになります。彼らを全て公明党に迎え入れるわけにいかないでしょう。それこそ、宗教の政治利用として批判されてしまいます。
この信心は一心同体ではなく「異体同心」です。
党派を超越して団結していくのが、本来の同志の在り方です。
事実、SGIでは選挙は各人の自由です。
公明党支援を会員に義務付けたら「一心同体の強制」になってしまいます。
また、それでは議員が努力しなくても当選することになり、堕落してしまうでしょう。現にそうなりつつあります。
先の沖縄知事選では、学会員の3割が、公明党推薦のさきまではなく、対立候補の玉城に投票したと言われています。
しかし、池田先生が言われている通り「選挙は自由」です。沖縄の同志たちこそ、弟子としての模範を全世界に示してくれたのです。
公明党の方針に納得できなければ、支援する必要などありません。大衆が公明党に合わせるのではなく、党が大衆に合わせなくてはなりません。
歴史は大衆が創ります。決して、一部の政治家のものではないのです。
池田会長講演集第3巻より
「公明党のビジョン」を発表した時も「学会員一人一人の政党支持は自由である」と明言しておきました。