法華経随喜功徳品には、法華経の行者が得られる3つの功徳が説かれています。
もちろん、末法においては、南無妙法蓮華経を唱えることが法華経の修行になります。
是の功徳に縁（よ）って、身を転じて生れん所には、好き上妙の象・馬・車乗・珍宝の輦輿（れんよ）を得、及び天宮に乗ぜん。
これはすなわち、物質的な功徳です。
現代でいえば、お金に不自由しないとか、エリートの家に生まれてこれるということです。
是の人の功徳は、身を転じて帝釈の坐処、若しは梵天王の坐処、若しは転輪聖王の坐す所の処を得ん。
これは、人望を集め、社会の指導者・リーダーになれるという功徳です。
現代であれば、政治家や社長になれるということです。
是の人の功徳は、身を転じて陀羅尼菩薩と共に、一処に生ずることを得、利根にして智慧あらん。百千万世、終におんあならず、口の気（いき）は臭からず、舌に常に病無く、口にも亦た病無く、歯は垢黒ならず、黄ならず疎かず、亦た欠落せず、差（たが）わず曲らず、脣（くちびる）は下垂せず、亦たけん縮ならず、麁渋ならず、瘡しんならず、亦た欠壊ならず、亦たけ邪ならず、厚からず大ならず、亦た梨黒ならず、諸の悪（にく）むべきこと無く、鼻はへんたいならず、亦た曲戻ならず、面色は黒からず、亦た狭長ならず、亦たわ曲ならず、一切の憙（よろこ）ぶべからざる相有ること無く、脣・舌・牙・歯は、悉く皆な厳好ならん。鼻は修（なが）くして高直に、面貌は円満し、眉は高くして長く、額は広く平正にして、人相は具足し、世世に生れん所には、仏を見たてまつり法を聞いて、教誨（きょうげ）を信受せん。
頭が良くなり、健康で、容姿まで端麗になるという功徳です。
いわゆる「身の宝」全般を指します。
生まれつき賢いとか、健康で風邪ひとつ引かないとか、美男美女であるだとかは、実は過去世に法華経を信じた功徳なのです。
もちろん、南無妙法蓮華経を唱えることで、現世のうちにその功徳を得ることができます。
さらに、これらの功徳ですら「化城」つまり相対的幸福に過ぎません。
最も大事なのは、あらゆる功徳が三世永遠に尽きることなく続くことです。
それを悟ることを絶対的幸福境涯というのです。
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