21世紀への対話より
高等宗教は「神」を根本とすべきか、あるいは「法」体系を根本とすべきか
私の考えでは、現代人が持つべき宗教は「法」を根本とする宗教であると思います。
世界のありとあらゆる宗教は、神を本尊としています。教祖が神と同一視されるケースもあります。
しかし日蓮仏法では、究極の法である「南無妙法蓮華経」を本尊とし、あらゆる諸天善神はその眷属としています。
まさに、宗教観の一大革命です。
南無妙法蓮華経とは、一切衆生の生命です。そこには「法」と「人」が同時に含まれます。
仏法がどんなに偉大でも、それを実践する人がいなければ、法が無いのと同様です。
したがって、仏法を実践する人の価値は法と等価なのです。
どのような神であれ、人間が想像したシンボルに過ぎません。それを人間そのものの上位に置こうとするところに、一切の宗教の過ちがあります。
われら凡夫こそが本尊です。また、そう信じることが仏法です。
日蓮仏法とは「人間宗」の異名なのです。
「凡夫は体の三身にして本仏ぞかし」
「本仏と云うは凡夫なり」
諸法実相抄