家庭革命より
結婚式の豪華さが、そのまま、新郎新婦の将来の幸福を保障するとは限らない。
私は昭和27年5月3日に、きわめて平凡な結婚をした。
私は23歳、妻は19歳で、小さな寺院で、3、40人のごく近しい人たちに集まっていただいて、披露宴も寺の一室を借り、簡単な料理で済ました。
当時で費用も3万円あまり(2025年の物価に換算して約18万円)で足りたことを記憶している。
今でも結婚式は、あれでよかったと心から思っている。
コロナ過や物価高を機に、冠婚葬祭の簡略化が進んでいます。
業界の常識だった異常な「バブル相場」が、やっと正常化してきたといえます。
途上国においても、冠婚葬祭での散財が貧困再生産の一因とされています。
ただでさえ結婚生活には多額の費用がかかります。一過性のイベントに大金をかけるのは無謀です。ブライダルローンまで組んで派手な式を挙げるなど、愚の骨頂です。
さほど親しくない人から招待されて、正直困った人も少なくないはずです。
一生の思い出作りなら、新婚旅行にお金をかけた方が、まだ価値的です。
奨学金・住宅・自動車と、現代人の生活はまさに「ローン無間地獄」です(笑)
同調圧力に流され、受け身で消費していたら、確実にそうなります。
実際、派手婚カップルの方が破局しやすいというデータもあります。お互いの金銭感覚が、結婚生活のマイナスに傾くことは、想像に難くありません。価値観の問題で済まされない話です。
そもそも本当に愛している人と結婚できるなら、挙式などどうでもいいはずです。
どうしても式の「格」にこだわるのは、本当の愛情がないからだといっても、言い過ぎではないでしょう。