池田先生によると、いわゆる「戸田大学」では、仏法や歴史、文学といった文系ばかりではなく、理系の教育も行われていました。
1953年に刊行された「新科学体系」全7巻を暗記するほど勉強し、さらにガモフの宇宙論など、専門分野にも取り組まれたそうです。
戸田先生は元来数学者であり、むしろ理系の教育こそが本領だったといえるでしょう。
日本では長年理系人材が軽視され、文系出身者がトップになる時代が続いてきましたが、これは完全に時代遅れです。
そもそも、文系だけ、理系だけというように偏っている時点で、リーダーとして通用しません。
たとえば原発政策を論じるには、原子力や発電についての知識が不可欠です。
国防を論じるにも、最新の兵器やサイバー攻撃への理解がなければお話にならないでしょう。
日本では経済学は文系に分類されがちですが、国際的には完全に理系とされています。経済政策の効果は定量的に計測されるべきものだからです。
日本の政治家や官僚は法学部出身者に偏っており、まともな経済分析ができる人材が不足しています。それが、30年もデフレから脱却できない原因でしょう。
理系の素養がなければ、リーダーとして通用しない時代なのです。