21世紀への対話より
私は、超心理学を一概に否定し去ることはできないと思っています。
かつてはサギであって科学ではないといわれた催眠術が、今日では心理療法の有力な武器となっていることなどは、その一つの実例です。
ただし、超心理学の所説を受け入れるにあたっては、厳密な検証をくわえることを忘れてはならないのは、言うまでもありません。
現代でこそ、超心理学等でみられる実験の結果は超常現象であると理解されていますが、いずれ原因と結果の糸が発見された後は、徐々に常態減少として理解されることになるでしょう。
動物の帰巣本能や渡り鳥の移動などにみられる、自然界における超能力の多くについては、現在では科学的な説明がなされています。
超常現象も同じように説明が可能になると思います。
今の科学で、この世の全てを説明できるわけではありません。
1万年後、科学がどこまで進歩しているのか、想像もつきません。
南無妙法蓮華経を唱えていると、偶然では説明もつかない現象が、次から次へと起こります。
それを現時点の科学でうまく説明できないからと言って、無理やり偶然で説明しようとするのは、科学的な態度ではありません。
今の「不完全な」科学では、仏法の全てを説明することは不可能です。
ですから、仏法を信じることが非科学的であることにはならないのです。