今世間では、那須川天心の不敗記録がストップした話題で持ちきりです。
確かに、初黒星は天心のキャリアにとって致命的なダメージとなる可能性があります。
もともと無敗のまま世界チャンピオンになる構想でしたが、それが実現しなければ商品価値は大きく下がります。
判定勝利が評価されるのは無敗の選手だけです。今後の天心には、ただ勝つだけでなくKOが強く求められるでしょう。
しかし、天心はもともと顔面パンチ反則の空手ルールで育ってきた選手なので、本質的にKOパンチの持ち主ではありません。それは戦績からも明白です。
無敗でもない、KOも期待できない、それが現在の天心のポジションです。普通であれば、ファイトマネーも激減するでしょう。
しかし、過去最高の井上拓真に対して、初の12ラウンドでほとんどダメージもなく、試合直後にきれいな顔で会見するなど、内容的には十分に怪物級の強さを証明しています。
井上家が本気で潰しにかかること自体、異例であり、天心が突出した実力者であることを物語っています。
現時点で、あの井上尚弥でさえ、天心からダウンを取るのは難しいのではないでしょうか。
つまり、世界のどこにも天心をダウンできるボクサーはいないということです。
これは事実上、ボクシングの敗北です。
無敗記録は夢に終わりましたが、「公式戦ノーダウンのまま引退」は、十分に狙えます。
ファンの興味が「誰が天心から初ダウンを奪えるか」に向けば、判定勝利でも話題をさらい続けることができます。もちろん、倒れないことが絶対条件ですが。
少し角度を変えれば、青年の評価はガラリと変わるものです。
何より、せっかく井上家と因縁が生まれたのだから、「兄弟ともに倒して初黒星のリベンジを果たす」と宣言するくらいのショーマンシップは欲しいところです。
特に、拓真とのリマッチはお互いのためにも早く実現してもらいたいところです。
絶対にリベンジしたい天心と、今度こそKOで完全勝利したい拓真。盛り上がることは間違いありません。