池田大作全集90 113頁より
戸田先生の時代から、学会にも悪い幹部はいた。悪党の人間がいた。
そういう人(中心者)についた人間は、結局、皆、だめになっている。
学会員なら誰もが知っているように、戸田先生は理事長辞任直後、「師匠は僕だ」と宣言されています。
これは一見、増上慢・破和合僧に似た発言に聞こえます。
役職を退いた以上、組織のトップは、あくまで新理事長です。
新理事長を中心に団結していくのは組織として当然であり、そこに前任者が「師匠はあくまで自分だ」と宣言して現場で指導を続けていたら、通常、組織は大混乱します。
前任者は現場を退き、指導を控えるのが普通でしょう。
しかし、戸田先生は役職がなくなってもあえて指導を続けられました。
これは池田先生も同様で、会長勇退後も指導を続けられています。
学会においては、組織の「中心者」と信心の「師匠」は厳密に区別され、それで混乱することなく発展を遂げてきたのです。これは極めて稀有な事例です。
一般論としての「一致団結」と、仏法上の「和合僧」を完全に区別するところに、学会発展の永遠の秘訣があります。
組織には中心者が必要であり、彼を中心に団結していくのも当然です。
が、彼はあくまで師匠ではないので、この団結が直ちに和合僧とは言い切れません。
足軽会は、川崎学生部の中心者・福岡大祐によって結成されました。彼らの団結力はあっぱれという他ありませんが、結果として破和合僧の派閥と化してしまいました。
つまり、地元組織で一致団結しているだけでは、和合僧にならないばかりか、かえって和合僧を破壊してしまう場合すらあり得るのです。
和合僧のポイントは「すべての中心者が師匠を軸にする」ところにあります。断じて中心者が軸ではないし、まして自分を師匠と勘違いするなど、天魔に破られた姿です。五老僧の末裔です。
師の教えを忘れ、自分勝手な指導をしている中心者がいたなら、厳しく叱り、改まらなければ本部に通報してください。
このような幹部を見逃してしまえば、あなたも与同罪です。つまり、組織が丸ごと破和合僧で無間地獄に堕ちてしまうことになり、極めて罪が重いのです。今までの功徳を全て失ってしまいます。
確かに、地元中心者に逆らって仲間外れにされるのは嫌かもしれませんが、あなたも仏法者ならば、無間地獄こそを恐れてください。師匠を裏切ることを恐れてください。
破和合僧の魔は、あらゆる魔の中でも最も紛らわしく、見破りがたいのです。
自分では和合僧を守っているつもりでも、いつの間にか師匠・本部から心が離れ、地元中心者を師匠と勘違いしてしまいます。
その結果、組織は「派閥化」していき、和合僧を破壊してしまうのです。
五老僧の弟子は全部これにやられました。足軽会も同様です。
この場合、あえて地元組織の和を破り、派閥化を防ぐことこそ、真の和合僧となります。
おそらくあなたは、地元幹部から「お前のやっていることは破和合僧だ」と指導されるでしょう。
法華経の行者は悪口罵詈されます。まさに経文通りです。
学会の組織は仏道修行の場であり、単なる仲良しグループではありません。
中心者に気に入られたところで、成仏できるわけではないので、好きに言わせておけばいいのです。
あなたの師匠は三代会長であり、断じて地元幹部ではないのです。あくまで師匠と呼吸を合わせてください。